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ここ数年でスキー場選びに変化はあった?アンケート結果からスキー場選びの基準を解説

【PIXTA_モデルリリース済】雪でもスノボを楽しむ親子とインストラクター

新型コロナウイルス感染拡大や世界情勢の変化による物価高騰などを受け、この数年でスキー場選びの基準が以前と比べて変化した人が少なくありません。例えば、自宅から近いスキー場を選んで移動時間や費用を節約したり、逆にあえて高価格でもサービス充実のスキー場を選ぶようになったケースも見られます。また、コロナ禍明けの急速な旅行需要の拡大やインバウンド(訪日外国人)観光客の回復もあって、人気スキー場を取り巻く環境も大きく変わりました。実際、2024年後半には一部のスキー場で来場者数が前年より約40%も増加するなどスキー旅行市場は過去最高水準に達しています。こうした状況下、スキー場を選ぶ際に重視するポイントも人それぞれで多様化しています。

そこで今回は、旅行会社ビッグホリデーが実施したアンケート調査をもとに、近年のスキー場選びの基準変化についてまとめました。「立地・地域」「費用」といった観点で、どのような変化が起きているのか詳しく解説します。今冬にスキー・スノボツアーを検討している初心者の方も、ぜひスキー場選びの参考にしてみてください。

スキー場の決定基準①:立地・地域を重視するようになった

こ数年でスキー場の選び先はどのように変わりましたか?
アンケートでは「ここ数年でスキー場の選び方がどう変わったか」という質問に対し、最も多かった回答が「立地や地域を重視するようになった」で、全体の約43%を占めました。なぜスキー場の場所・地域を以前より重視する人が増えたのでしょうか。その主な理由は大きく3つ考えられます。

移動時間を短縮して負担を減らしたい

「遠出より近場で」という傾向の背景には、長時間の移動による疲労を避けたい気持ちがあります。スキー場は山間部にあり都心から距離があるケースも多いため、移動に時間がかかるほど到着前に体力を消耗してしまい、現地で滑る時間も短くなりがちです。特に日帰りや1泊程度で行く人が多く(ある調査では日帰りまたは1泊2日のスキー旅行が全体の8割以上を占めました)、移動時間の短い近隣のスキー場が選ばれやすくなっています。また移動手段も自家用車利用が約78.9%を占め、公共交通機関を避ける傾向が見られます。大勢が乗り合わせるバスや電車で長時間過ごすことへの抵抗感(感染症リスクなど)から、自宅からアクセスしやすいゲレンデを選ぶ人が増えたと考えられます。

交通費や旅行コストを節約したい

近年の燃料価格上昇や物価高により、遠距離への旅行は交通費・ガソリン代の負担も大きくなりました。移動距離と費用は比例するため、できるだけ移動コストを抑えるため近場のスキー場を選ぶ人も多いようです。実際、「ガソリン代が高いので遠出は控える」「交通費・宿泊費の安さを重視する」といった声もアンケートで聞かれました。スキー場自体の利用料金も値上がり傾向で、2024-2025シーズンは主要スキー場のリフト1日券が前シーズン比約9%も値上げされています。こうした状況から、何度も滑りに行く人や家族連れを中心に、リーズナブルなゲレンデや割引ツアーを選ぶ傾向が強まっています。実際、スキー・スノボをやらない理由として「費用が高い」という回答が圧倒的多数を占める調査結果もあり、価格面への敏感さがうかがえます。

より魅力的な体験ができるスキー場に行きたい

スキー場ごとに雪質やコース、周辺環境の特徴は様々です。コロナ禍明けで旅行ができる喜びも相まって、せっかく行くなら付加価値の高いスキー場を選びたいというニーズも増えています。【ジャパンパウダー】と称され世界的にも評価の高い北海道や長野の粉雪を求めて、あえて雪質の良い地域を選ぶ人もいます。実際、暖冬の影響で雪不足に陥るエリアもあるため(※2023-2024年シーズンは12月の降雪が少なく多くのスキー場がオープン延期を余儀なくされました)、安定した積雪や良質なコンディションが望める地域を重視するのは理にかなっています。また、スキー以外の楽しみも重要です。温泉やご当地グルメも一緒に楽しみたいという人は、周辺の宿泊施設や飲食店の充実度を含めて行き先を検討する傾向にあります。実際、訪日外国人スキーヤーの消費動向を見ると、滑走後に温泉文化や郷土料理を堪能し、周辺観光も組み合わせて長期滞在を楽しむケースが多いことが分かっています。日本人にとっても旅行の満足度を高めるため、スキー+αの魅力がある地域が選好されるようになってきています。

スキー場の決定基準②:費用(高額派 vs. 安価派)

 スキー場を選ぶ基準として、「費用」に言及した人も全体の33%と多く、立地に次ぐ要素となりました。アンケートの内訳では「以前より高額なスキー場を選ぶようになった」が19%、「安価なスキー場を選ぶようになった」が14%という結果です。一見、相反する動きにも思えるこの傾向について、それぞれ理由を探ってみましょう。

あえて高価格帯のスキー場を選ぶようになった理由

高額なスキー場は設備やサービス面で充実していることが多く、「少し値が張っても安心・快適な環境で滑りたい」というニーズから選ばれています。「たまの旅行だから贅沢したい」「自分のお気に入りのスキー場に行きたい」といった声もあり、長らく続いた自粛期間の反動で旅行を思い切り楽しみたい“リベンジ消費”の表れとも言えるでしょう。実際、新型コロナで制約の多かった期間を経て旅行市場は活性化しており、ウインタースポーツも熱心なファン層に支えられて盛り上がりを見せています。設備の整ったきれいな施設や上質なレンタル用品が揃うスキー場であれば初心者やファミリーも安心ですし、スタッフの安全管理が行き届いたゲレンデなら「安心してスキーを楽しみたい」という要望にも応えてくれます。こうした理由から、「多少高くても信頼できるスキーリゾートを選ぶようになった」という意見が目立ちました。実際、人気スノーリゾートのニセコや白馬では訪日富裕層も多数訪れ世界的なプレミアム観光地となっています。このようなハイクラス志向の旅行者に支えられ、近年一部の大型スキー場ではリフト券が1万円を超える水準に達してもなお賑わいを見せています

安価なスキー場を選ぶようになった理由

一方で、コストパフォーマンス重視で行き先を決める層も増えています。前述のように物価上昇でスキー旅行のハードルが上がる中、「できるだけ安い所のほうが行きやすい」「リフト券が高騰しているので少しでも出費を抑えたい」といった切実な声も多く聞かれました。特にシーズン中に何度もゲレンデ通いする熱心なスキーヤー・スノーボーダーや、家族みんなで行くため人数分の費用がかさむファミリー層では、1回あたりの出費を少しでも減らすためにリーズナブルなスキー場を選ぶ傾向が強いようです。事実、この冬も全国各地のスキー場で相次いだリフト料金の値上げに対し、「利用者の85%以上が値上げを容認する」というアンケート結果がある一方、裏を返せば多くの人が料金上昇を実感しているとも言えます。そうした中で、少しでも割安なゲレンデやお得なツアープランを探す動きが広がっているのでしょう。幸い大都市近郊のスキー場では比較的値上げ幅が小さいところも多く、アクセスと価格のバランスを考えて行き先を決めるケースも見られます。「安い方が気軽に行ける」「回数券やシーズン券でコストを抑えている」などの具体的な工夫を挙げる意見もあり、スキー場選びにおいて財布事情を優先する層が一定数存在することがうかがえます。

「特に変わらない」という意見も一定数あり

以上のように、ここ数年でスキー場選びの基準が変わった人が半数以上いる一方で、「特に変わっていない」という声も全体の15%ほど見られました。考えられる理由はいくつかありますが、もともと各自にスキー場選びで譲れない軸(例:アクセス重視、雪質重視など)があり、社会情勢や経済状況が変化してもそのスタンスを崩さない人が多いのではないでしょうか。実際、「もともと近場のスキー場にしか行かないので変化なし」といった意見や、以前からお気に入りのゲレンデに満足しているため敢えて選び方を見直す必要を感じていないケースもあるようです。スキー場ごとにファンが付きやすいのもウインタースポーツの特徴で、一度気に入った場所があればそのままリピートする人も多いのでしょう。

ニーズに合ったスキー・スノボツアー探しはビッグホリデーで!

このように近年、新型コロナの流行からその収束、そして物価高やインバウンド急増にいたる環境変化の中で、スキー場を選ぶ基準にも変化が生まれています。重視するポイントは人それぞれですが、「近場で移動の負担が少ないこと」「費用対効果が良いこと」など、多くのスキーヤー・スノーボーダーが自分なりの優先順位を持って行き先を検討しているようです。ぜひ旅行計画の際は「自分は何を重視したいか?」をあらかじめ整理しておくと、満足度の高いスキー旅行になるでしょう。訪日客の増加により主要ゲレンデが活況を呈する中で、日本人旅行者にとってもウインタースポーツは復活の兆しを見せています。自分のニーズにマッチしたスキー場を選べば、旅行・ツアーの充実度も一層アップするはずです。

ビッグホリデーなら、交通手段や出発時間、行き先のスキー場や宿泊先など様々な条件から希望に合うスキー・スノボツアーを検索することができます。格安プランから充実サービスのプランまで取り揃えておりますので、今シーズンこだわりのスキー・スノボ旅行をお探しの方はぜひビッグホリデーのツアーをご利用ください。